Excelの「SEQUENCE関数」は、連続した数値を自動で生成するのに非常に便利な関数です。手作業で数字を入力する手間を省き、より効率的にデータを作成できます。
本記事では、SEQUENCE関数の基本的な使い方から、実務での活用方法まで詳しく解説します。
SEQUENCE関数とは?
SEQUENCE関数は、指定した範囲に連続した数値を自動的に生成する関数です。
行や列に規則的な数値を入力したいときに役立ちます。
関数の構文
=SEQUENCE(行, 列, 開始値, 増分)
引数の意味は以下の通りです。
引数 | 説明 | 必須 |
---|---|---|
行 | 作成する行の数 | 必須(省略時は1) |
列 | 作成する列の数 | 任意(省略時は1) |
開始値 | 数列の最初の値 | 任意(省略時は1) |
増分 | 数値の増加量 | 任意(省略時は1) |
SEQUENCE関数の基本的な使い方
1. 連続した数値を生成する
例1:1から10までの数値を1列に並べる
=SEQUENCE(10)
➡ 1列に「1,2,3,4,5,6,7,8,9,10」と表示される。
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例2:1から10までを2列で表示する
=SEQUENCE(5,2)
➡ 2列×5行で「1,2,3,4,5,6,7,8,9,10」と並ぶ。
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SEQUENCE関数の応用例
1. 特定の範囲で数値を生成する
例:10からスタートし、5ずつ増加する10個の数列
=SEQUENCE(10,1,10,5)
➡ 「10,15,20,25,30,35,40,45,50,55」と表示される。
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2. カレンダーの日付を作成する
例:2024年1月の日付を自動生成(1日〜31日)
=SEQUENCE(31,1,DATE(2024,1,1),1)
➡ 1月1日から1月31日までの連続した日付が表示される。(セルの書式設定が「日付」であること)
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3. ランダムな番号を作成
例:100から連番で10ずつ増やすデータを5行2列で作成
=SEQUENCE(5,2,100,10)
➡ 「100,110,120,130,140…」と表示される。
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SEQUENCE関数の注意点
Excelのバージョンに注意
SEQUENCE関数はOffice 2021、Microsoft 365のバージョンで使用可能です。
古いバージョンでは利用できないため、関数が使えない場合はバージョンを確認しましょう。
スピル機能を活用
SEQUENCE関数はスピル機能(隣接するセルに自動展開する機能)を使用します。
他のデータが邪魔していると、エラーが出る場合があります。
その場合は空白のセルを確保してから関数を入力しましょう。
まとめ
SEQUENCE関数は、連続した数値を簡単に生成できる便利な関数です。
- 基本的な数列の生成(1,2,3…など)
- 開始値や増分を指定した数列(10, 15, 20…など)
- カレンダーの日付やデータ番号の作成
- 複数行・列のデータ自動生成
SEQUENCE関数は、Office 2021、Microsoft 365から使用可能になり、MOS365で試験範囲となっています。
Excelで規則的なデータを作成する機会が多い方は、ぜひSEQUENCE関数を活用してみてください!